唾液腺ボトックスとエラボトックスの違い|どちらを打つべきか医師が解説

「あご下から首にかけて、もたついて見える」
「エラボトックスを打ったのに、思ったほどフェイスラインが変わらなかった」
「唾液腺ボトックスとエラボトックス、どっちを選べばいいのか分からない」
この2つはどちらもフェイスラインをすっきりさせる施術ですが、効かせている場所がまったく違います。選ぶ相手を間違えると「打ったのに変わらなかった」という結果になります。
この記事では、2つの違いと、自分がどちらのタイプかを見分ける方法を、医師が説明します。
結論:張っている「もの」が違います
先に結論からお伝えします。
| エラボトックス | 唾液腺ボトックス | |
|---|---|---|
| 効かせる場所 | 咬筋(噛むための筋肉) | 耳下腺・顎下腺(唾液を作る器官) |
| 位置 | エラの外側、頬の下のほう | 耳の下・あごの内側 |
| 変わる場所 | 顔の横幅、エラの角ばり | あご下から首にかけてのライン |
| 効果の出かた | 2週間〜3か月かけて | 1か月ごろから |
| 向いている人 | 食いしばるとエラが硬くなる | 力を抜いてもあご下がぷっくりしている |
ざっくり言うと、エラは「筋肉」、唾液腺は「器官」を小さくする施術です。
エラボトックス=噛む筋肉を細くする
エラの張りの原因のひとつが、咬筋という噛むための筋肉です。食いしばりや歯ぎしりの習慣があると、この筋肉が発達して顔の横幅が広く見えます。
ここにボトックスを打つと筋肉の働きがゆるみ、使われなくなった筋肉が少しずつ細くなっていきます。変わるのは主に顔の「横幅」です。
唾液腺ボトックス=唾液を作る器官を小さくする
唾液腺は、その名のとおり唾液を作る器官です。顔まわりには大きなものが2つあります。

| 耳下腺(じかせん) | 耳の前から下にかけて。ここが大きいと、頬の下のあたりがふっくらして見えます |
| 顎下腺(がっかせん) | あごの骨の内側。ここが大きいと、あご下がぽってりして、フェイスラインの境目がぼやけます |
唾液腺にボトックスを打つと唾液の分泌が抑えられ、その結果として腺そのものが少しずつ小さくなります。変わるのは「あご下から首にかけてのライン」で、横顔の印象に効きます。
唾液腺が大きくなる背景には、食いしばりの習慣、やわらかいものばかり食べる食生活、体質などが関係すると言われています。痩せてもあご下だけ変わらないという方は、脂肪ではなく唾液腺が原因のことがあります。
自分がどちらのタイプか、見分ける方法
鏡の前で試せます。
① 食いしばりテスト(咬筋を確かめる)
- エラのあたり(耳のななめ下、頬の外側)に指を当てる
- グッと歯を食いしばる
- 硬く盛り上がるなら「筋肉タイプ」=エラボトックスの出番です
② あご下タッチ(唾液腺を確かめる)
- 力を抜いた状態で、あごの骨の内側に指を入れるように触る
- やわらかく丸いふくらみが触れるか確かめる
- 力を抜いてもふくらんでいるなら「唾液腺タイプ」の可能性があります
見分けの早見表
| こんな見え方・感じ方 | 疑われるもの |
|---|---|
| 食いしばるとエラが硬く盛り上がる | 咬筋 → エラボトックス |
| 正面から見て顔の横幅が広い | 咬筋 → エラボトックス |
| 歯ぎしり・食いしばりの自覚がある | 咬筋 → エラボトックス |
| 力を抜いてもあご下がぷっくりしている | 唾液腺 → 唾液腺ボトックス |
| 横から見たときの首とあごの境目がぼやける | 唾液腺 → 唾液腺ボトックス |
| 痩せてもあご下だけ変わらない | 唾液腺 → 唾液腺ボトックス |
| 力を抜くと全体的にやわらかく丸い | 脂肪 → ボトックス以外の選択肢 |
| 上を向くと気にならなくなる | たるみ → ボトックス以外の選択肢 |
ご自身での判断が難しいのは当然です。実際の診察では、触って硬さと位置を確かめたうえでご案内しています。どちらでもない(脂肪やたるみが主な原因)と判断した場合は、その旨を正直にお伝えします。
効果の出かたと持続の違い
| エラボトックス | 唾液腺ボトックス | |
|---|---|---|
| 変化を感じはじめる | 2週間ごろ | 2〜4週間ごろ |
| もっとも変わる時期 | 1〜3か月 | 1〜2か月 |
| 持続の目安 | 3〜4か月 | 3〜6か月 |
| くり返した場合 | 筋肉が細くなり間隔を空けられる | 同様に間隔を空けられることが多い |
どちらも、打った当日に見た目が変わる施術ではありません。時間をかけてゆっくり変化するぶん、周囲に気づかれにくいという良さもあります。
料金の違い
| 施術 | 単位数の目安 | 韓国製NABOTA | ボトックスビスタ |
|---|---|---|---|
| エラ | 約40単位 | 28,000円 | 40,000円 |
| エラ(倍量) | 約80単位 | 38,000円 | 60,000円 |
| 唾液腺 | 約40単位 | 32,000円 | 44,000円 |
| 唾液腺(倍量) | 約80単位 | 44,000円 | 68,000円 |
診察料・カウンセリング・薬剤代・痛みの少ない極細針(34G)・笑気麻酔・施術後のLINE相談は、すべて料金に含まれています。
両方打ったほうがいいケース
エラの張りとあご下のもたつきがどちらもある方は、両方を組み合わせたほうが仕上がりが整います。とくに次のような場合です。
- 食いしばりの自覚があり、かつあご下もぼやけている
- エラボトックスで横幅は変わったが、横顔の印象が変わらなかった
- 正面より、横から見たときのラインを整えたい
エラだけを打っても横顔が変わらないのは、原因が唾液腺のほうにあるからかもしれません。同じ日に両方打つことも可能です。
唾液腺ボトックスで気をつけること
唾液の分泌を抑える施術なので、エラボトックスとは違う注意点があります。
| 口の乾き | 唾液が減るため、口が乾きやすく感じることがあります。多くは軽度で、効果が落ち着くにつれて自然に戻る一時的なものです。気になる時期はこまめな水分補給を |
| 虫歯・口臭 | 唾液には口の中を洗い流す働きがあります。乾きが強い時期は、歯みがきをいつもより丁寧に |
| 食事の違和感 | 食べはじめの唾液が出にくく、パサつくものが食べにくいと感じる方がいます |
| 内出血・腫れ | ほとんど出ませんが、まれに注射部位が赤くなったり、内出血が出ることがあります |
| 飲み込みにくさ | まれに起こることがあります。強く感じる場合はすぐにご相談ください |
口の乾きは一時的なことがほとんどですが、もともと口が渇きやすい方は注意が必要です。その場合は単位数を控えめにする、片側ずつ様子を見るなど、加減しながら進めることをおすすめしています。シェーグレン症候群など唾液が少なくなる病気がある方も含め、口の渇きが気になる方は診察のときにお伝えください。
どちらを選ぶか迷ったときの質問
まとめ
- エラボトックスは筋肉、唾液腺ボトックスは唾液を作る器官を小さくする施術
- エラは顔の横幅、唾液腺はあご下から首にかけてのラインが変わる
- 食いしばってエラが硬くなる=筋肉タイプ、力を抜いてもあご下がふくらむ=唾液腺タイプ
- どちらもあるなら、組み合わせたほうが仕上がりが整う
- 唾液腺は口の乾きに注意。もともと乾きやすい方には向かない
アーモンドクリニック(東京・市ヶ谷)では、カウンセリングから施術まで医師が担当し、咬筋と唾液腺の両方を実際に触って確かめたうえで、どちらが原因かをご説明しています。無料カウンセリングのみのご利用も歓迎していますので、「自分はどちらのタイプなのか」を確かめるだけでもお気軽にお越しください。
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アーモンドクリニックの唾液腺ボトックス・エラボトックス
| 唾液腺 | 約40単位 32,000円/約80単位 44,000円(税込・NABOTA) |
|---|---|
| エラ | 約40単位 28,000円/約80単位 38,000円(税込・NABOTA) |
診察料・カウンセリング(医師が担当)・薬剤代・痛みの少ない極細針(34G)・笑気麻酔・施術後のLINE相談まで、すべて料金に含まれます。ボトックスビスタ(アラガン社)もお選びいただけます。
東京・市ヶ谷(JR市ケ谷駅 徒歩2分)/完全予約制/自由診療(保険適用外)。口の乾き、内出血、腫れ、左右差が生じる場合があります。
未承認医薬品等に関する注記
未承認医薬品であること:当院で使用する韓国製ボツリヌストキシン製剤「NABOTA(ナボタ)」は、日本国内において医薬品医療機器等法上の承認を受けていない医薬品です。
入手経路:医師の判断のもと、医薬品医療機器等法に基づく手続き(薬監証明)を経て、個人輸入により入手しています。
国内の承認医薬品等の有無:同一の有効成分(A型ボツリヌス毒素)を含む国内承認医薬品として「ボトックスビスタ®」(アラガン社)があります。当院でも取り扱っております。なお、ボトックスビスタ®の国内で承認された効能・効果は眉間および目尻の表情ジワ等であり、唾液腺および咬筋への注射は承認された効能・効果の範囲外となります。
諸外国における安全性等に係る情報:NABOTAは韓国食品医薬品安全処(MFDS)および米国食品医薬品局(FDA)の承認を受けており、米国では「Jeuveau®」の販売名で流通しています。ボツリヌス毒素製剤に共通する注意として、注射部位から離れた部位へ作用が広がり、嚥下障害や呼吸困難等が生じたとの報告があります。
個人輸入により入手した医薬品は、日本国内の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。唾液腺ボトックス・エラボトックスは自由診療(保険適用外)です。効果や持続期間には個人差があります。

